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徒然getty

怒濤の契約。〜パリ部屋探し顛末記〜

昨日、やっと部屋の契約が済んだ。

諸事情あって、昨日はエラい一日だった。それでも無事に自分の部屋が決まって、本当にホッとした。しかし、私の読みの甘さと、複数のアクシデントが重なって、契約に大幅に遅刻した。もう本当に地下鉄で涙が出そうになった。あまりの情けなさに、である。私は人との待ち合わせに遅れるのが、「死ぬ気で」嫌なのだ。どうせなら待たされる方がずっといい。大袈裟ではなく。だって、時間は金では買えない。人の時間を無駄にしてしまったら、もう取り返しはつかないから。(しかし、大学の講義はわざと少し遅れて行く事にしていた。)だから、もう契約破棄されるのを覚悟で部屋に向かった。

ところが悪い事は重なりまくるものなのだ。まず、またAMEXまですぐのはずなのに迷った。で、やっと辿り着くと、あの時間にしてはすごい人で、しかも今回は窓口のヤツ(アジア系の女性だった。私としては、どちらかというとあまり偏見はないつもりだけど、彼女達は酷い。そういう例が多すぎるから、どうしても「又かよ!」と思ってしまう。)が無愛想な上に、ちんたらと何かを食べながらの対応。早い訳がない。それでも何とか両替が済み、すぐに地下鉄に取って返した。それなのに...。地下鉄が止まるのですよ。しかも一度ならず二度、三度までも...。もうここで天を仰いだ。いい歳をして、涙が出そうになった。それでも何とか最寄り駅に着いた。が、道に迷った...。必死に自分の新居へ走る。こんなに必死で走った事は、小中高の時でさえなかったんじゃなかろうか?道に迷ったせいで無駄に走り、私は汗だくだった。でもやっと着いた!エレベーターに乗る。あぁ、何と言って謝ろうか...頭の中はその事でいっぱい。思い切ってチャイムを鳴らす。返事がない。ひょっとしたらチャイムは故障してるのかもしれないな、と思ってノックする。すると何やら流暢なフランス語が聞こえて来た。あれ?大家さん日本人なのになぁ。私は日本語で「遅くなって申し訳ありません!gettyです!」とドアの前で頭を下げた。ふと、顔を上げると、目の前にフランス人のおばさんがいた。

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一瞬頭が真っ白になったが、焦るあまり、フランス式と日本式の階数をごっちゃにしていた事に気がついた。しかし、このフランス人のおばさんは、人恋しいのか私の手を握って話しかけてくる。悪いけど、それどころじゃないんですよ!内心そうわめき散らしながら、早々にエレベーターに乗った。最後の最後まで、ポカやらかしまくり...。大家さんは「可哀想に、だから急がなくていいわよって言ったのに。」と、ケーキを用意しながら汗だくの私を気遣ってくださった。Tちゃんも私のあまりの形相にビックリしつつも、息を切らしてふうふう言っている私を心配してくれた。ま、こうして私の『怒濤の』契約は幕を開けた。

こんな私なのに、大家さんはいい方で、今度、今いる部屋から荷物の運び出しを手伝って下さるそうだ。散々迷惑を掛けたくせに、私は根っから図々しいので、申し訳ないと言いつつも、「じゃあ、夕方には講義があるので、時間を少し早めに...。」などと言ってしまった。図々しさもここまで来ると、我ながら天晴である。あとで、かなり後悔した。

まぁ悪くないかな、といった感じで選んだ部屋だったが、結果的にはとても良かったと思う。この部屋に決まったのには、少々不思議な縁もあったようだし。(10月17日のブログりっぷりをご参照下さい。)契約の後、付き添ってくれていたTちゃんを送って行き、その後またもう一度部屋に戻った。まだどことなく他人の部屋、ってなカンジがしたが、もうここは私の部屋となったのだ、そう思うとちょっとほっとした。大家さんは、おっしゃっていた通り、ソファベッドも本棚も用意して下さっていた。台所の棚も、偶然いいのが見つかったとおっしゃって、今度又届けて下さるらしい。本当にありがたいの一言に尽きる。

明日は少し荷物を移動させたり、あの買い物用のカートを買うのだ。そう、あのおばちゃんがよく使ってるアレですよ。あれ、絶対便利だと思う。こっちだと重いもの持ってくれるダンナもいないし。
by getty-ih | 2005-10-25 09:47 | パリ

思うがまま生きている、そんなgettyの独り言

by getty-ih
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